コラム
歯周病ってどんな病気?正しい原因と治療法
歯周病の患者数は年々増加しており、ドラッグストアなどでも歯周病対策用の歯磨き粉や市販薬を数多く見かけるようになりました。
つまり、それほど歯周病に悩む人が増えているということですが、一方で、歯周病について正しく理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、歯周病にならないためにも知っておきたい歯周病の原因と治療法について分かりやすく解説します。
歯周病ってどんな病気?
歯周病とは、細菌の感染よって歯ぐきが赤く腫れたり、歯を支える骨が溶けて歯が抜け落ちたりする病気です。
むし歯と違って痛みがないため、気付かない内に症状が進行して、自分の歯を失う可能性があります。
最近の研究によると、歯周病は歯だけではなく、動脈硬化や心臓病など他の疾患にも影響を与えることが分かっています。
歯の健康だけではなく、体全体の健康を維持するためには、歯周病にならないことが大切です。
歯周病の原因は?
歯周病の原因は、歯の磨き残しによる歯垢(プラーク)です。
プラークとは、糖分をエサにして集まった細菌が作り出した粘々した物質のことで、歯の表面や歯と歯ぐきの間に入り込み、炎症を起こします。
根本的な原因は歯垢ですが、不規則な食生活や喫煙、ストレスや糖尿病などの病気、そして、「歯ぎしり」も歯周病を悪化させる原因になることが分かっています。
なぜ歯ぎしりが歯周病の原因に?
寝ている間の歯ぎしりは力のコントロールができないため、歯や歯ぐきに体重の4~5倍の負荷がかかります。
すると、ダメージを受け続けた歯の周りの骨が壊れ、隙間ができたところに細菌が入り込んで炎症を起こしてしまうのです。
そして、睡眠中の歯ぎしりには舌の筋力低下も関係しています。
歯周病を正しく予防するためには、歯のケアだけではなく生活習慣をトータル的に見直すことが重要だと言えるでしょう。
歯周病かも?気になる症状をチェック
歯周病自体には痛みなどの症状がありません。
したがって、気付かない間に病状が進行してしまうことが多いです。
一方で、以下のような症状が気になる場合は、歯周病の可能性があるため、早めに歯科医院へ相談してみましょう。
- 朝起きると口の中が粘々している
- 歯磨きをすると歯ぐきから出血する
- 口臭が気になる
- 歯ぐきが赤い
- 歯と歯の間に隙間ができている
歯周病の治療法
病気の進行度合いによって治療法は変わってきますが、歯周病の治療には基本治療と外科治療の2種類があります。
基本治療
基本治療は病状の進行にかかわらず、治療の初めに行われるベースとなる治療です。
歯周病の原因となる歯垢の除去(プラークコントロール)や、ぐらぐらする歯のかみ合わせの調整などを行います。
歯垢の除去は継続して行うことが大切なので、自宅での正しい歯磨きが重要です。
したがって、歯科医院では毎日のブラッシングで効果的にするために、正しいブラッシングの方法を指導します。
また、専用の機器を用いて歯の表面や歯根にある歯垢を取り除くスケーリングという治療法を行う場合もあります。
外科治療
基本治療では病状が改善されなかったり、病状がかなり進行してしまった歯周病に対しては外科治療を行います。
ブラッシングでは取り除けない深部の歯垢や歯石は、歯茎を切開することで除去が可能です。
また、骨が溶けてしまったような重度の歯周病に対しては、特殊な材料を用いて骨を再生させる手術を行う場合もあり、
外科治療で症状が改善されれば、基本治療やメンテナンスに移行します。
歯周病にならないために
歯周病は中高年の人がなりやすいイメージがありますが、最近では若くても歯周病になる人が多くなっています。
歯だけではなく体全体の健康を維持するためにも、歯周病の原因を正しく理解して、歯周病にならないように生活習慣を改善することが大切です。
当院では、歯周病治療だけでなく予防を目的とした診察・指導を行っています。
気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。
医院紹介
【医院名】むらかみ歯科クリニック
【住所】広島県廿日市市廿日市1-6-39
【電話対応】0120-841-060(フリーダイヤル)
【診療時間】
月火木金:9:00~13:00/14:30~18:30
土 :9:00~13:00/14:00~19:00
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